Jan 20, 2016

幕末カーリング倶楽部その弐 〜会場が見つかったとか見つからなかったとか〜

カーリング担当の宗平です。

前回(「幕末カーリング倶楽部、序 〜戦いの場を求めて〜」参照)、着物カーリングの会場選定の壁にぶち当たっていた栗毛一行。
通常のカーリング場では着物でカーリングができないのでは?と誰もが思い始めたそのとき。

群馬の赤城山の頂上にある大沼(おの、別名おおぬま)ってところが1月中旬に全面凍結するらしいから、そこでカーリングしよう

代表取乱役の大胆かつ冷静な決断により、凍結した湖上(沼上)でのカーリングを決行することとなった。

 

というわけで、今回はカーリング会場の下見とプロモーション撮影のために、赤城山まで行ってきた。
朝一の凍った湖で撮影を行うため、午前二時に都内を出発。
担ぐのはヤカンとブラシだし、天体観測はしないし、なんならちょっと天気も悪くなってきている。

20160117Fig2世はまさに大カーリング時代! ブラシは日中に島忠で買った。

着物を纏った栗毛たちが、深夜の首都高を北に向かう。

20160117Fig3休憩の嵐山PA。深夜なのでもちろん店は開いてない。

深夜の高速は渋滞もなく、スムーズに群馬に到着。
郊外のラブホと蕎麦屋が並ぶ道を奥に進むと残りは白樺の山道。
深夜の山道はまるで樹海。
800m、1000m、1200mと標高が上がりたどり着いた大沼。

20160117Fig4深夜の沼の風景は恐怖の一言。

中途半端な時間に着いてしまったため、車内で休息をとるが、寒さと不安で全く心が休まらない。
数時間前に猪鍋を食べて(「栗毛と食のはなし〜稲作から狩りへ〜」参照)温まっていたはずの体は、とうに冷え切っていた。

 

深夜の沼の恐怖と戦いながら、ついに待ちわびた夜明け!

NIKON D7000_20151213_06-30-36

日の出をバックに普通の山の風景を撮る。

そして、いざ大沼湖上での撮影!

 

 

大沼、凍ってないでやんす。

NIKON D7000_20151213_06-50-36

しょうがないので湖畔でそれらしい写真を撮る。

NIKON D7000_20151213_07-05-01寒さと眠気と頭痛と胃痛で顔が引きつる僕。出発前の元気はなく、早く下山することと袴でどうウンコをするかしか考えていない。

帰りのSAでは、着物姿が珍しく、話しかけてくる人も。

若い人たちが着物で歩いてるなんて珍しいね。
着物のサークルか何か?

 

いえ、カーリングの倶楽部です。着物でカーリングのプロモーション撮影のために山に登ってきました。

 

それから数日後。
ブログ掲載にあたって念のため確認の問い合わせをする。

——赤城山の大沼が冬に全面凍結するってことで、そこでカーリングしたいんですけど、できますか?
 団体でのイベントになりますか? 競技利用だと占有許可が必要になりますが。
——いや、10人いかないくらいで、個人的にやる感じです。
 それなら問題ないかと思います。ワカサギ釣りをされる方などの迷惑にならないように実施してください。それと、念のため大沼の漁協に連絡してください。

思ったよりもすんなりオーケーが出たが、大沼の漁協にも電話してみた。

——赤城山の大沼でカーリングしたいんですけど、できますか?
 今はワカサギ釣りしかやってないのよ。もうスケートもやってないのよねぇ。

なんということでしょう。
念のため、「冬はスケートも楽しめる」と書いてある別のウェブサイトを管理している観光協会にも電話してみた。

——ウェブサイトに大沼でスケートとかできるとか書いてあるんですけど、カーリングってできますかね。
 漁協さんがダメなら難しいですね。一応県の自然環境課も担当にはなりますが、漁協さんが優先になります。ウェブサイトの表記は変更しておきますね。申し訳ございません。

 

そういうわけだ!
もうFacebookで告知もしてしまったぞ!
どうする!
幕末カーリング倶楽部!

 

記事を書いた人
宗平
宗平
江戸屋出身の栗毛学者。幼少期に水木しげるの『河童の三平』を読み、屁使いの道に進む。学生時代は百均の食パンと実家から送られてくるハチミツで飢えをしのぐ極貧生活を送っており、ゴクヒングの強化選手にも選ばれた。当時の経験をもとにした著者『授業料免除申請が通る作文技術』『ファミレスで半ライスを頼むとドリンクバー単品より安くなる法則』等がある(現在は半ライスの価格が上がっている)。

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