栗毛について

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白雲楼道中膝栗毛(はくうんろうどうちゅうひざくりげ)、通称「栗毛」。

 

2008年3月、テロリズムとリーマンショックとで世界中が疲弊しきった時代に、意識の高い同世代たちが必死になって世界を変えようとしている最中、「サークルの合宿にレンタカーで行って費用を抑えたい」という碌でもない理由で結成したのが、社会主義団体『栗毛』である。

その後も、「自分たち周辺の世界」を変えるためだけに大枚を叩いて、費用対効果が低いパフォーマンスを行うことで資本主義国家をひっくり返そうとするが、どちらかというと自分達がひっくり返っているのが実情だった。

 

2012年、結成当時は横並びの学生だったメンバーも気づけば、デザイナー、大学教授、研究者、出版、教員、銀行員、公務員、医者、各分野のプロフェッショナルとして社会の歯車となっていた。しかし、これら精鋭達による知識と経験に基づいたクォリティの活動の根幹にあるのは「終わらない夏休み」であり、中学生くらいの悪ガキがそのまま大人になってしまったとも揶揄される。

それぞれのメンバーは卓越した音楽技術を持っていたが、それ故に所属していた音楽サークルから孤立することになってしまい、活動は半分音楽、半分は旅というスタイルが確立されていった。しかし、その一方で旅先に選ばれる場所は、相変わらず中学生の悪ガキレベルであり、『秘宝館』、『キンタマーニ高原』、『オマーン国際空港』などという有様であった。

 

そんな栗毛たちであったが、2011年末に『梢乃雪』という古民家ゲストハウスとその関係者に会ったことで、栗毛の対外的な活動はより重要性を増すこととなった。その後も、各地のゲストハウスを回ったり、アメリカの砂漠で開催されている『バーニングマン』に参加することで、自分たちが何をするべきか、どうすれば自分たちの周辺の世界が変わるのか、そしてどうすれば合宿の費用が安くなるのかを考え続けた。

 

その結果、2014年末の『秋田道中膝栗毛』の中で、以下のコンセプトが生まれるに至った。

人との出会いはプライスレス。
けれども金がなけりゃ旅にも出れねえ。
キャピタリズムに別れを告げて、日本全国右往左往。
金にならねぇ話でも、御縁を結んで目指すは黒字。
桃栗三年柿八年。
膝の上には七、八年。
そんなあっしら旅芸一座
膝栗毛と申します。

ここに、
人と人との御縁を結び、円(yen)に変えてくエンタメ集団
としての新たな道を歩むことを決意した。

 

 

なお、合宿の費用は通常の1.5倍はかかる。