Oct 27, 2015

粋な和装集団にカーリング対決を申し込んだ。しかも矢文で。

代表取乱役のカズキタです。

 

つい先日、幕末カーリング倶楽部が発足しました。
対戦相手を探していたところ、どうやらIKILISHという団体がふさわしいのではないか?という流れ。では、彼らに挑戦を挑もう!と思ったが…

 

問題はこの挑戦をIKILISHが受けてくれるかどうか、そこに確信が持てなかった。

 

そこで、「受けたくなる挑戦状」を作るために栗毛内でヒアリングしたところ、武田から

「挑戦状を矢文にしよう」

とのアイデアが出たため、当日の朝に矢文を用意する運びとなりました。

 

ところで矢文って何かって?
いわゆる「矢」に手紙をくくりつけて、弓で相手の家なんかに打ち込んでおくアレのことですね。漫画の世界でしか見たことありませんが、きっとその昔はこれがメジャーな挑戦フォーマットだったのだろう。
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(Google 画像検索「矢文」より)

 

早速、Googleで「矢文」「作り方」で検索してみるも、全く矢文に関する情報が出てこない。
やはりインターネットに全ての情報があるというのは幻想だったのだろう、だからこそ我々栗毛は矢文を作り、その情報をインターネット上に記録することで、世の迷えるヤブミニストたちを救う、そんな使命感に追われて今まさにこの記事を書いているのです。矢文作り方一つで、インターネットの歴史を書き換える、それが我々の使命だ。

 

矢文の作り方が分からないとはいえ、おそらく簡単に作れるはずだ。
まずは矢を用意すればいいのだろう。早速グーグル先生に教えてもらうと、どうやら都内で矢の買えそうなお店を探し出すことに成功。

 

今回、矢文を作るにあたってお世話になったのは、神田にある小山弓具店さん。

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弓具店の老舗のようで、休日の朝にも関わらず多くのお客さんがお店に訪れてるみたいです。僕らのような客は、どちらかというと弓具店では邪魔な存在だろうと自信を持って言えるので、矢文用の矢を手に入れたら即退去しようと心に決めて、いざ入店。

 

武田が店内に入り、目のあった店員さんに
「矢文用に矢を買いたいんですが」


と尋ねると、気を利かせて安めの矢を紹介。しかし、値段を見ると15800円、高い。手紙を書くには高い。誰かにメッセージを伝えたい時、なんならメールで済んでしまうこのご時世、やはり高いのではないか、いや受けたくなる挑戦状とはこういうことなのかもしれないが。悩ましい。。

 

「…実際に使えなくてもいいので、もっと安いのありませんか?」

 

そうすると、どうやら巻藁と呼ばれる練習用のターゲットみたいなものに使う矢が、最も安いらしくそちらを紹介していただく。3400円と手頃(もはや感覚が麻痺しているが、ただの手紙だ)だったため、こちらを買うことに。天然の竹素材に、なんかの鳥の羽をつけた矢は、きっと矢文としては最高級の部類になるのではないだろうか。そう思うことで必死に自分を納得させるしかなす術がない。

 

 

ちなみに、小山弓具店ではお客さんに合わせて矢もカットしてくれるそうで、今回は矢文用に持ち歩きやすいサイズにカットしていただきました。ちなみに鏃は無料でつけてくれますので、まずご安心ください。

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矢を買ったところで、次に必要なのが手紙。
しかし、手紙と言ってもA4サイズのレター用紙を買うわけにはいかない。それは矢文のイメージではない。やはり矢文には矢文用のレター用紙があるはずだ。きっとある。

 

矢文の画像をよくよく眺めると、神社でよく結んであるおみくじのような形状をしているようだ。長辺が長い矩形の紙を使ってそれを何回か折って結ぶ、だたそれだけだろう。そこで次に、神田の文房具屋に寄り、絵巻物ようの長い半紙を購入。こちらの半紙は、自分で好きな長さにカットできるため、矢文だけでなく、巻物手紙を作る時や、どうしてもトイレットペーパーがない時に便意を催した際などに活躍できる、マルチ用途の紙としても万能だ。

 

そして、筆ペンを購入し新宿の喫茶店で、一筆。
新宿三丁目付近の老舗の喫茶店でしたが、このお店の長い歴史でもおそらく矢文を書いた人は数少ないのではないのでは?その割には周りの人からほとんどスルーされましたがね。

 

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書き方のコツとしては、とにかく下書きなし・ぶっつけです。なぜそれが良いかというと、人間というのは推敲を重ねていくほど勢いがなくなり、内容の精彩を欠いてしまうからですね。本来ならペン先にこもっている感情が、何度も筆を重ねることで薄くなってしまう。書くという行為に満足してしまい、内容が疎かになる、こんなんじゃ栗毛界の風上にも置けません。

 

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そして、見事完成。
なかなか素晴らしい出来じゃないでしょうか。

 

勝負による試練を与えるだけでは、さすがに可哀想だったので栗毛に勝った暁には、開業支援金も援助することに。まあ、栗毛が勝ったら女子大生を紹介して頂きますけどね!

 

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内容を書き終わったら、次は長方向に3回ほど折り込んで細長い形状になったものを、おみくじの要領で矢にくくりつけます。ここでポイントは特にありません。誰にでもできる簡単な手紙作りですね。

 

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さあ、いよいよ矢文を持ってIKILISHの広報担当の水野君に会いに行きます。

 

ここで一つ問題があることに気づきました。
矢文ってカバンに入らないんですよね。だから、待ち合わせした時点で普通の人間だったら必ず矢文にツッコミを入れるだろうなぁ、と。さて、IKILISHが普通の人間なのか、普通の変態なのか、どうせならここで一つ試験を課そうじゃないかと。即ち、彼らが普通の人間なのか、普通の変態なのかを判断するために、あえて矢文を持って待ち合わせに向かいたいと思います。ドキドキしてきますねぇ。

 

ちなみに矢文を持って新宿を歩く姿はこちら。

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意外と普通。
こういう人いても多分二度見しないなぁ、それぐらい存在感感じませんね。
アルタ前で待ち合わせすることに。
しかし、水野君は新宿駅で迷子になったらしくなかなかたどり着かない。
こちらも、矢文を持ってるのもなんか気恥ずかしいのでこっそり隠しながらも、アルタ前で待ち続けました。

 

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待っていると、いきなりイケメン好青年に話しかけられました。

 

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「初めまして、IKILISHです。」

「初めまして、栗毛です。」

(矢文にはツッコミなし

 

武田と心の中でガッツポーズを決めながらも、これから果たし状を渡すのに適当な場所を探す。

ちょうどいい感じのお店があったので、そこに入り食事をすることに。

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「日本文化って気持ち悪い側面があって、そういうのが好きなんです」

 

水野君と話していると、栗毛との共通点がこれでもかというほど見つかっていきます。栗毛が観音に傾倒した話や、普段着のように着物を着ていること、ふんどしでアメリカの砂漠で飛脚をした話、すべてをありのままに受け入れてくれるIKILISHの懐の広さ…。感動して目から汗が止まりません(笑)

そして、いよいよ本題の矢文を渡すことに。

 

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「その矢、ずっと気になってたんですよ。こういうことだったんですね。」

 

なんとも冷静に矢文を受け取る水野君。
僕らは負けた気分で胸がいっぱいです。

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「勝負、受けて立ちます!」

 

さぁ、矢文のおかげできっちりと勝負を受けてくれました!
これでついに着物カーリングを始めるための材料が揃いました。

 

試練を与えてゲストハウス開業を支援するという前代未聞のプロジェクト。
和装カーリング対決、乞うご期待ください!

 

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水野君はノリも良かったです。

 

記事を書いた人
カズキタ
カズキタ
伏線回収系男子。『梢乃雪』『江戸屋』でのトークイベント『くりばなし』、横浜のシェアハウスにて『井土ヶ谷夜窓』、全国のカズキを集結させた『カズキフェスティバル』など、を企画・主催し『自域活性化』なる活動を実行中。

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