ピアノの倉庫がライブ会場になるまでのお話
あのピアノ、どうすんだーい!?って言ってますが、一番そう思ってたのは僕の父ちゃんでしょう。
ナゲットは割らないけど。
毎度どうも。
季刊栗毛編集部の宗平です。
今回は、栗毛のピアノ(通称『旅するピアノ』)が僕の実家、千葉県神崎町の江戸屋で活躍するまでの準備のお話をしたいと思います。
2013年の5月に、千葉市にある第2食堂こむのオーナーさんの自宅から運ばれてきたピアノ。
「次の春には持って行くから」という約束でなんとか父上からの承諾を得たのに、気がつけば三度の夏を越してしまいました。
皆さんも「行けたら行く」「先っちょだけだから」「来年の春までに」の言葉は信じてはいけませんよ。
父親にしてみれば、息子がいきなりピアノを置かせてほしいとか言い出すんですから、どうしたものかと思いますよね。
栗毛とかいう怪しい団体に入って、自分の息子は都会に行って頭がおかしくなってしまったのかと。
くりばなしの会場に使わせて欲しいとか言うし、全国の江戸屋調査してるし。
そして3年ほったらかしにされたピアノ……。
正直僕も帰省するのが心苦しかったです。
まぁ、栗毛的にも動きづらい事情は色々あったんですが、その理由の一つが、ピアノが置いてある倉庫です。
この写真を見て次の文の空欄に入る言葉を入れよ。
「まるで( )屋敷だ。」
そう、正解はゴミ屋敷ですね。
不名誉なことですが、僕の実家の倉庫は親族がいらないものを置いていくことで、ゴミ屋敷と化しているのです。
ドラムが2セットあったり、ギター、ベース、コントラバスがそこら辺に転がっていたり、心の目で見れば音楽スタジオに見えなくもないですが、残念ながら演奏スペースは皆無です。
ピアノなんかすでに1台あるし。
そりゃ父親も怒るわ。
一応、ゴミだけでなく、年代物の8ミリや戦時中の写真など、けっこうお宝っぽいものもありますよ!
さて、この東京ドーム30畳分くらいのスペースを掃除するというのが、今回の任務です。
栗毛メンバーにも手伝ってもらうとはいっても、彼らの目的はピアノペイントの下準備。
基本的には一人で黙々と作業を進めます。
そんな作業にも誘惑が。
懐かしい雑誌や進研ゼミを読み返してしまう掃除あるある。
進研ゼミとか学研(学研のおばちゃんが売りにくるやつ)とかって学年によって漫画が違うので、同じ学年で同じ漫画読んでるとテンション上がりますよね。
ちょっと上の兄弟世代で連載されていた作品ですが、『白いガクラン―文芸部長白雪姫男の詩―』って作品がすごく印象的でした。
しりあがり寿先生が進研ゼミで連載してるとか、奇跡ですよ。
当時進研ゼミに出てきてた先生たちも今の自分よりも年下なんだろうなぁなどと哀感に浸りながらも、メンバーたちの「そんなゴミは捨てろ」という言葉に励まされ、なんとか任務を遂行しました!
ピアノペイント下準備ができる環境も整いました!
あとは本番を待つのみ!
自分の実家がライブ会場になるなんて!
今これ書きながら、やっぱり捨てなきゃよかったーって思ってるんですが、こういう気持ちがゴミ屋敷を作り上げてしまうのでしょうね……。
トホホ〜。